目的による区分を超えた軽費老人ホームのあり方について

目的による区分を超えた軽費老人ホームのあり方について

 

自立生活が可能ながらも、住宅事情や家庭の事情などにより、従来の生活が続けられなくなった高齢者のために、軽費老人ホームというものがあります。これは、行政が比較的安価な利用料で提供している施設で、基本的に介護を必要とせず、自分で身の回りのことができる高齢者を対象としています。

 

軽費老人ホームを目的別に分ける区分として、軽費老人ホームA型、軽費老人ホームB型と呼ばれるものがあります。A型は給食が出る施設で、利用料は食費その他の軽費込みで月額20万円以下という相場です。B型は自炊することを前提とし、月額3万円から4万円という相場です。その代わりB型は食費は全て自己負担となります。

 

こうしたことから目的別にみると、A型は食事よりも自分の趣味に時間を使いたいという高齢者が多くなる傾向にあります。結果的には人生の大部分をサラリーマンとして過ごし、自分で食事を作る機会のなかった方々が中心となります。こうした施設では高齢者同士の交流も比較的活発で、高齢者同士での娯楽を楽しむ方や、近隣施設で趣味の時間を過ごす方も多いようです。ただ、こうした集団生活になじめない方は心理的なストレスを感じることが多いのも事実です。

 

これに対してB型は、どちらかというと自炊経験の高い元主婦が中心となり、その中で皆、独立して料理や余暇を楽しむという傾向が強くなるようです。こちらの場合はどうしても料理の仕方や嗜好の違いなどにより、グループが細分化したり、集団生活したくてもこうした違いが影響して孤立化してしまう高齢者の存在が課題となっています。

 

こうしたことから、今後は多種多様になりつつある高齢者のあり方を行政側が認識し、細分化した趣味嗜好を目的別に整理し、見えるようにすることで、趣味を同じくする高齢者同士が出会うきっかけをつくるといった取り組みも必要なのではないでしょうか?

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